SHIFTのノリを届けたい!→まるで校内放送?!『SHIFT RADIO』 ON AIR
SHIFTのラジオ誕生
世界的な変化が生き方、働き方を大きく変えた2020年。
その変化は当然SHIFTにもさまざまな影響を与え、リモートワークやソーシャルディスタンス、PCRなど、新しい言葉や常識が目まぐるしく飛び交いました。
そんな世紀の節目ともいえるタイミングで、もう50回を超える長期コンテンツが誕生し、SHIFTメンバー全員が情報共有ができ、時には参加もできる『番組』がオンエアーされます。
いまもなお、毎週金曜のお昼に社員限定で放送を聴くことができるプロジェクト『オールシフトニッポン』のお話です。
丹下
もともとちょっと前から、いままでの対面のやりとりだけではみんなに伝えきれないことが出てきたなぁって思っていた時期ではあったんだよ。
山路
グループ全体で4,000人以上、さらに毎月何十人ってメンバーが入っているわけですからね。
丹下
限界があって当然なんだけど、『SHIFTという企業』でともに働くわけだから。
山路
仕事以外でも、共感・共鳴することってありますよね。そういった業務以外で感じる部分も、組織に帰属する動機に繋がっていくというか。
丹下
それくらい大事だよね。まぁいろいろ試してはいるんだけど…その一環として、真面目な話とカジュアルな雑談をいったりきたりできるような感じの媒体がいいかなぁって。
山路
とはいえ、あまりにもしっかりつくりすぎてコンスタントに反映できなくなってしまうのは本末転倒ですよね。
丹下
まぁね。そういった内容も大事なんだけど、なんか…『空気』みたいなものを伝えたかったのも大きいかな。
山路
SHIFTが、もともともっている雰囲気というか。
丹下
それもそうだけど、同時に『いまの空気』みたいなものも感じてほしいなぁって。
山路
となると、生放送…って流れになっていってしまったと。
丹下
ライブ感を大事するとそうなっちゃうかなぁってw。
山路
でも、動画での生配信って情報量が多すぎるところもあったりしますよね。流し見しづらいというか。
丹下
あるね。片手間で視聴しててもいいかなぁってなると、あ、ラジオとかいいかも…ってねw。
社会に影響を与えはじめた新型コロナウィルス
2020年3月、世界中が不安の渦中にありました。SHIFTは4月初旬から本格的な在宅勤務へと移行していましたが、急激な感染者の増加に伴い日本も4月16日、主要都市に『緊急事態宣言』を発令。 世界中で起こっていた『ロックダウン』という言葉こそ使わないものの、日本中が社会的・経済的にほぼ封鎖され、首都圏は都市に閉じ込められたような状況になってしまいました。
企業としては、かなり早期から大規模なリモートワーク化、リスクのある業務には『危険手当』を給付するなど独自の対応をしていたSHIFTでしたが、『対面して仕事ができない』というのは、仕事の生産性とは別の『心の繋がり』のようなものが仕事場を支えていることもある、ということに気づかされます。
本当に会えなくなってわかった、『繋がりを育みたい』という要望にいちはやく対応するために、SHIFTラジオプロジェクトは自粛を要する非常にむずかしいタイミングにもかかわらず、急ピッチで進行することになりました。
この圧倒的逆風に立ち向かったのはSHIFT広報を中心にした、『全員ラジオ未体験チーム』です。
その体当たり奮闘記はコチラに綴られているのでご覧あれ!
準備期間は、ほぼ1ヶ月!?
放送予定日まで時間がないうえに、まともに出勤、対面で会議すらできない状況でもトライ&エラーをくり返しながら進んでいきました。
そもそも『ラジオをはじめる』といっても電波を私的につかって番組を配信するのは電波法に触れる可能性があります。全国のメンバーに生放送で安全かつ簡単に聞いてもらうためにはどうすればいいか協議した結果、ライブ配信システムを基に限定されたリスナーだけがアクセスでき、生配信で提供するシステムを考案&構築。これによりスライド画像つきの音声を生配信することができるようになりました。
次は音響機材や録音環境を手配し、同時に番組のコンテンツを千本ノック。
メインMCである丹下社長と役員2名のスケジュールと、生配信を聴きやすい時間帯を鑑み金曜お昼のランチタイムに放送することが決定しました。
そして、怒涛のような1ヶ月が過ぎ、2020年5月2日、第1回目がオンエアーされます。
丹下
大変な時期だったのに、爆速で進めてもらってw。
いつもありがとうね。
山路
いえいえ!逆に運営条件に大きな制限がかかったことで方針をシンプルにできた分、集中して邁進できましたね。
丹下
ターゲットが社内だし、とりあえず肌感を確認したいところもあったからありがたかった!
山路
案の定、マイクやBGMの音声トラブルなどいろいろありましたが…方向性としては間違っていなかったというか。
丹下
個人的にもあんまり気負わずに話すことができたと思うな。
山路
きっとリスナーにも、そういった気さくさがカジュアルな聴きやすさに繋がるような兆しを感じました。
システムとコンテンツの進化
初回以降は、反省を踏まえつつ、逆に活かすような形でブラッシュアップとオンエアーをくり返していきました。音声トラブルや配信の遅延など、生命線ともいえるシステム面、ラジオの肝といえる『コンテンツ・企画』面は、リソースを惜しまずトライ&エラーしながら、少しずつリスナーとの距離を縮めていきます。
※詳しくはコチラ
システム面では、マイクを複数用意し、適宜つかいわけることで音響の不安定さを軽減。ソフトは既存のものをベースに再開発。あくまで『ラジオふう』ということに着目し、内容を補助するスライドをより一層にぎやかにしたことで、番組内容を読みかじりながら聴くことができるように。さらに、『いいね!』や拍手のような生のリアクションを可視化、チャットも併設したことによってリスナーとお互いに作用しながら番組をつくり上げていきました。
コンテンツ面では、リアクションの動きを集計し企画の注目度などとすり合わせながらも、さまざまな企画を体当たりでチャレンジ。
結果、ゲストがMCにプレゼンする形のコーナーや、丹下社長の考え方に触れるような企画が好評を得たり、がんばっている社員を紹介する企画は社内ブログでも展開されるような進化を遂げます。
丹下
ランチ時間に放送するっていうのも、ちょうどよかったかもねw。
山路
メインMC3人のお時間も、ランチタイムだからいままで確保できているところは多分にあります!
丹下
そうだね。だってランチは誰にでも必要な時間なんだしw。
山路
仕事の範疇ではありますけど、業務報告にはならないような話題を共有できますしね。あと、ラジオは想像の補正余地がちょうどいいというか。
丹下
見えないから見えるものっていうかねw。
山路
MCの方々も慣れてきて、ラジオ上手になってますよね。(笑)
丹下
そうかもw。でもライブ配信だから時間を超過することもないし、コスパがいいと思う。
山路
最初こそ環境や機材の初期投資はかかったものの、配信用のパッケージをつくれたわけですし。
爆速オンエアから、レギュラー化へ…
その後、放送が軌道に乗りはじめたのを機に、社内用ブログを通じて後日トピックをまとめた記事と共に配信をアーカイブ化、毎週バックナンバーを更新し、好評を得ています。
また、開発した動画配信システムをパッケージ化し、社外に向けたオンラインイベント『89祭ONLINE』や、丹下社長がさまざまな企業の社長に生インタビューするという『SHIFTゼミナール』に展開され、年末は全社用オンラインイベント『SHIFT大納会』でも大活躍しました。
いまでは社内でも屈指の定番コンテンツといっても過言ではない活気あるプロジェクトに成長しています。
奇しくも、同年に音声SNSアプリがアメリカで話題になり、日本に上陸するより先に機能していた本プロジェクトは、気軽に会えなくなってしまった世界が必要としたものを、偶然か必然か体現してしまったのかもしれません。