テスト職人になれる人を即採用したい→CAT検定を構築!
「〜なう」が流行し、つぶやきブームが到来した2010年。
SHIFTは順次拡大していたソフトウェアテスト事業を拡充するために、テスターの採用に力を入れはじめていました。その一方、既存の採用プロセスに限界を感じており、テスター採用のあり方を根本から再検討し、独自の採用方法を創出します。
感覚的な採用ではなく、テスターとしての能力や素養を測れるSHIFT独自の検定、「CAT検定」を構築しました。
丹下
アルバイトいっぱい雇ってもあたりはずれが結構出てくるんだよねw。そこに割く面談時間が勿体無い、面接しなくてもその人がテストに向いてるかはわかりそうだよなぁっていうのが始まりかな。
小林
確かに通常の採用方法だとテストに必要な能力までは読みとりきれないですからね。
丹下
そう、面接で人当たりがよくても、実際働いてみるとテスト業務には向いてないこともあるからねぇ。
小林
でも、この時期…今でもですが、採用への試行錯誤はハンパなくいろいろしてますよね。
丹下
だよねー。お客様の案件こなして、新規の営業して、採用活動して、事務所の掃除して(笑)。やりたいこともいっぱいあるし、時間は一秒でも惜しいから、すべてにおいてだけど効率化は必須だったね。まあ、いま思えばCAT検定がSHIFTの爆速人事の先駆けだったよね。
小林
ですね、いまの面談動画とか採用DBとかも同じ視点ですね。
丹下
ま、でもできるはずだって信じてたw。だってSHIFTってずっと『能力分解する会社』なんだから。
◼︎テスターとしての能力や素質を見極める
ソフトウェアテスト事業を主業とする場合、『エンジニア』と『テスト実行者』が同一の能力が必要ではないのではないか?であれば、テストにはテストに必要な『素養』があると仮定し、これを軸にオンラインで受験可能な検定試験を構築していきました。
丹下
どういう仕事が得意かっていうのはその個人の『アプリ』の部分じゃない?
CAT検定で測りたかったのは個人の基礎能力、『OS』の部分なんだよね。
小林
そのOSの中でも一番重点を置いていたのは『正確性』でしたね。
他には読み書き、読解力、注意力、集中力や真面目さとか。
丹下
こうやってみると基礎教育と人間性にほとんど集約されてるのかもね。
次に、ソフトウェアテストに必要な思考や観点、技術や特性などを徹底的に洗い出し、それらを要素分解、さらに分かりやすいように数値化しました。
なるべく多くの人材から的確に素養のある人材を見分けられるようにデジタルの試験を作成。代表の丹下含め全従業員が受検し、その結果から点数の重みづけと合格ラインを再設定した結果、合格率が6%(当時は5%以下!?)という超難関検定が完成しました。
小林
スキルの高さも大事だけど、資質というかその人の持つ秘めた能力というか、ポテンシャルも見分けられるようチューニングしました。
丹下
採用スピードアップってよりもふるい落としになっちゃったよねw。だって6%だもんね合格率ww
◼︎従来のテスター、デバッガーの価値向上のために
『テストマイスターという新しい職業がある』というコピーを制作し、従来のテスター、デバッガーといった言葉がもつイメージを払拭したいという願いを込めました。また、肩書きも“テストマイスター(職人)”と銘打ち、CAT検定に合格すれば即採用というスタイルにしました。
5点満点をとれたのは極めて少数で、現在でも数名ほどしかいません。
丹下
『テスター』っていうイメージが、末端とか地味とか花形じゃないみたいな、よくない印象を払拭するためにも検証のセンスがある人なら、突き進めばテストの世界は広大だし資源豊富だし青天井だし、掘り下げていけば世界のトップと肩を並べることも充分できるよっていう思いを込めて『テストマイスター=職人』っていう!
小林
単純に自分にITビジネスが向いてるかどうかを確かめる物差しとしても優秀な気がします。
いろんな人に受けてみてほしい!
丹下
テストだけではなく採用まで爆速化(笑)!
さらに、このコロナ禍では良い採用方法だと思う。ニューノーマル!!
小林
人手がいないと仕事もいただけないですからね。
CAT検定をパスしている事が社会的な信用の一つになるようになってほしいです!
◼︎CAT検定がSHIFTの礎
合格率6%とはいえ、合格したら即採用という斬新な方法は成功し優秀なテストエンジニアを採用しつづけ、CAT検定受検者だけでも述べ5万人超にもなり、いまのSHIFTの礎となっています。
その後、ソーシャルゲーム用のテスト適性を測る検定や、テスト実行だけでなく設計検定、動画面接の導入などSHIFT独自の採用プランはCAT検定からはじまっていたといっても過言ではないでしょう。
2020/6/16 記