『物凄く良い物を安く使えるサービス』→ポルシェ専門レンタカー『ポルレン』
iPhone、Twitterが立てつづけに話題になったこの2007年。
SHIFTはmifeのような『もっと人生を楽しめるサービス』と並行して、「ユーザーにリアルに『届ける』サービスもつくりたい」というアイデアからはじまったのが、ポルシェをレンタルしてお届けするサービス『ポルレン』でした。
■『ものすごく良いものをものすごく安価に使えるサービス』
丹下
ポルシェほしい!!っていうのがまずあったのは確かなんだけどw。
山路
貸すだけではなく、ご要望の場所まで『お届け』するっていうのは珍しかったですよね。
丹下
『ものすごく良いものをものすごく安価に使えるサービス』=人生を楽しむための手段=ものが欲しいんじゃなくって体験が欲しいっていうコンセプト!
しかも女性が乗り付けてくれるっていうのはないよねw。
山路
私も素敵な男性が届けてくれたら嬉しいな、って♡
丹下
怒られそうだけど、そういうちょっとした体験がうれしいよね。
だから、実車以外の体験できる部分で何を体験してもらえるか、っていうのを突き詰めていって。
丹下
でもさ、ポルシェって『憧れ』ってイメージあるけど、実際所有するとなると不便なところがある。
山路
ですよね、今だったら車種をいろいろ選べるレンタカーもシェアカーもありますけどね。
丹下
今はね。でも14、5年前って、アプリどころかスマホもこれから、ガラケー全盛の時代だっだしね。
山路
ポルシェ乗ったよ!ってだけでもみんなに自慢したくなりますよね。絶対拡散したくなる。
丹下
そうそう、しかもこういうところに行ったよ、っていう位置情報もmifeで付けられるし!
■移動が“手段”ではなく“目的”になる『ポルレン』
しかし企画面では面白そうなものでも運営面では難しいサービスは多々あります。実際ポルシェ複数台購入し管理、となると当時のSHIFTとしてはかなりの先行投資になり、丹下さんも迷っていました。
丹下
当時はクラウドファンディングなんてなかったからね。
でも、「どうしてもやりたいんだったら、やりましょうよ。だってベンチャーなんですから」っていってくれるメンバーがいて。
山路
それで逆に、社員はポルシェ乗り放題!って振り切り方にw
振り切ってからは、どんどん加速していきます!
レンタカーではあるけど、ユーザー目線になって考えると、きっとレンタカーだって知られない方がより嬉しいはず!そこをポイントに、ポルシェを購入し管理をするにあたって『わ』ナンバーを取得せずに運営できるように工夫しました。
予約のプロセスも楽しんでもらえるように、話題のイラストレーターにイメージキャラクターを描いてもらったり、会話をしていくようにすすめられる予約フォームにしたりと、元製造業コンサルタントで車好きだからこそのアイデアを盛り込みました。
丹下
ポルシェに憧れる男性がターゲットだったから、女性に運転して配車してもらいたくて、女性スタッフの運転は結構練習してもらったねw。
山路
ポルシェでもけっこう大きい車体のものもあったから大変だったでしょうね、しかも高いしw。
そして『移動が“手段”ではなく“目的”になる』という特殊なサービス『ポルレン』がローンチされました。
丹下
当時インスタがあったらバズったかもなぁw。映え感っていったら、まぁ最強だろうし。
山路
感動や興奮を共有する意味でも、美女ドライバーはよかったかもしれませんね。
丹下
あれは香りっていう体験を運んでもらうっていう狙いもあったよね。だから香るおしぼりとかも用意したw
山路
実際、一部のお客様のリピートがとても多かったようでした。
丹下
エッジの効いたポルシェっぽいサービスになったのかもねw
近年では、同じようなサービスが欧米でローンチされたところを鑑みると、現在のSNSの拡散力、影響力があって成立するタイプのサービスではあったのかもしれませんが、SNS黎明期にこの様な可能性に着目しただけではなく、実践しているというのはSHIFTはある意味、時代を予見した企業だった!!のかもしれません。
2020/2/17 記