>ドリマガ TOPへ

起業家の熱い夢を応援するウェブマガジン「ドリマガ」

ラーニングエッジ株式会社

アマゾン1位、お金の聖書の著者
 今日はラーニングエッジの清水社長に訪問させていただくことになった。訪問前、会社について調べていると、清水社長が執筆されている本に目がとまった。私が以前に読んだことがある『お金の聖書』という本。清水社長がザビエルというペンネームで執筆された本だ。読んだことのある本の著者に会えるとわかり、胸を躍らせながら訪問先へ向かった。西新宿のラーニングエッジ社につき、席にとおされた僕の目の前に、物静かな男性が現れた。清水康一朗社長だ。
 

世界一の学び舎を創る

丹下:それでは、まず会社の夢から聞かせて頂けますでしょうか?

清水:はい。究極的なところでいいますと、世界最大の学び舎をインターネット上に存在させたいんです。Amazon.comって世界最大の本屋をインターネット上に存在させましたよね。

丹下:はい。

清水:セミナーズというサイト自体は切り口がセミナーというだけで、ビジョンとしては、Amazon.comに近いんですね。私自身がコンサルティング時代から結構セミナーが好きで、よく通っていました。起業に関して勉強していたとき、「経営者のセミナー」というものが見つかりにくいことに気付きました。いつか上場したいと思って上場企業の経営者に会おうと思っても、彼らがどこでセミナーをしているのかわからなかったんですね。なので、参加者として学ぼうと思ったり、知りたいと思ったことがあるサイトがあればいいなと思ったんですね。一方で、セミナーをしている側からみると、元々いいコンテンツなのに、それを消費者に知らせる場所がないんですね。だからそういう場所を作ろうというのがセミナーズのできたきっかけなんですね。それを世界規模に広げていくというのがビジョンですね。

丹下:それはいつくらいから考えられていたんですか?

清水:2003年からですね。

丹下:当時は全然そういうものがなかったんですか?

清水:なかったですね。リンク集みたいなものはありましたが、それだと情報がまとまっていないし少ないんですよね。

丹下:雑談になってしまうんですが、私の知り合いで同じようにセミナーのポータルサイトを2005年くらいから運営していた友人がいまして、いいビジネスモデルだなぁと思ったことがあるんですよね。

清水:でもポータルだけじゃ会社経営は厳しいですよ。キャッシュ化するまでに時間がすごくかかります。トラフィックが増えてきてNO1になるまでは厳しいです。1回廻り出せば自動化できるんですけど。うちのセミナーズは広告出稿から、掲載などの流れがシステム化できているんですよ。もちろん、営業は必要ですが、かなり自動化できています。

★ Dreamerのプロフィール
出身地
生年月日
学歴 慶応義塾大学理工学部卒
略歴 1998年3月慶応義塾大学理工学部卒業後、人材ベンチャーに入社。実力を認められ、大手金融会社の数百人規模のコールセンターの立ち上げから採用教育、マネジメントまで担当した。その後、大手総合コンサルティングファームに転職。多数のプロジェクトを手がけ、比較的小規模なものから、100億円規模で地域経済に影響を与える程の大規模プロジェクトのプランから導入まで担当し、成功を収めた。

2003年4月、ラーニングエッジ株式会社を設立。コンサルティングで学んだマーケティングや顧客管理のノウハウベースにして、精神的にも経
趣味
その他 個人的な不動産投資や証券投資の経験を絵本風にまとめた「お金の聖書」(ペンネーム:ザビエル、PHP研究所)の著者でもある。

☆ 会社概要
企業理念 ラーニングエッジは人を育てる会社です。全従業員の物心両面の豊かさを追求すると共に、教育を通じた社会の成長発展に貢献します。
社名 ラーニングエッジ株式会社
代表者 清水 康一朗
設立 2003年4月
住所 〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-16-1 宮坂甲斐路ビル2階
TEL 03-5333-4534
FAX 03-5333-4522
URL http://www.learningedge.jp/
ポータルから会員ビジネスへ

丹下:まさに「自動販売機モデル」ですね。

清水:そうですね(笑)それから、セミナー開催と教材の販売などを国内のものから海外のものまでやっています。300万円もする高額海外セミナーから、1万円程度の国内セミナーまで扱っています。さらに、そのコンテンツをまとめたCDとニュースレターが届くサービスもしています。



丹下:はい。

清水:それを会員制にしてまして、月々3980円で毎月マーケティングの教材が届きます。これを2万人に増やしていこうと考えています。

丹下:なるほど、ポータルでの会員がいるからこそのビジネスですね。

清水:2万人だったらいけると思ってます。

丹下:そうですね。ターゲットはどういう方なんですか?

清水:中小企業の社長さんや個人事業主の方を想定しています。もちろん企業のマーケット担当者もですが。彼らは30万円のセミナーにいきなり行くことはないと思うんですが、月々3980円は払えると思うんですよね。

丹下:なるほど。

清水:1万人会員がいて月々3980円もらえれば、9割位粗利になりますからね。

丹下:いいビジネスですね。

清水:実はアメリカにこういうことやっている通信教育会社みたいなビジネスがいっぱいあるんですよ。いってみれば顧問税理士みたいなものです。例えば、月3万円払って相談するじゃないですか。

丹下:はい。

清水:それが、うちは通信教育なので、教材が月1回届くんです。税理士のように行く必要がないので。

丹下:社内にいるわけですね。

清水:そうです。だからレバレッジがいくらでもきくんですよ。ユーキャンとかベネッセとかが伸びていますよね。年商500億くらいありますけど。これらもいわゆる通信教育のモデルです。

丹下:TVCM見るといつもこのCMが流れた後、どのくらい問い合わせがくるんだろ。って思ってます(笑)生涯学習とかほんといいキャッチフレーズですよね。

清水:そうですね(笑)。我々は、今のところ、マーケティングの教材に特化しています。それには理由があって、社員のマーケティング教育も兼ねているんですよ。これによって、ビジネスをしていれば、自然と弊社のマーケッターが育っていく。このマーケティングを学んだ社員が他のビジネスをすることによって広がりがものすごく出来るんですね。こうしていくことによって、『世界最大の学び舎』をインターネット上に作っていこうとしています。

丹下:なるほど。一挙両得ですね。

清水:しかもビジネスマンが自己啓発のためにMBA取りに行ったりするよりは圧倒的に安いですよ。

丹下:そうですね。

清水:月1回飲みに行くのを我慢して、勉強しておこうかなという方にぴったりですね。こういうところで堅実に稼いで、後は大きなセミナーで4000人位集めたりとか、海外のセミナーを開いたりとかしています。学び好きな人をどんどん囲い込んでいって、その人たちに対して、お金の運用法や勉強法、マーケティングや経営などの情報を提供していっています。

丹下:なるほど、そういうことだったんですね。すごい戦略です。賢い!

清水:いやいや(笑)

40歳までに2つの会社を上場させたい

丹下:それでは、個人的な夢もお聞かせ願えますか?

清水:そうですね。長期的なところで言うと、経営者・教育者として後世に希望を与えられるような人になりたいな。と思っています。

丹下:具体的に何かやられていたりするんですか?

清水:日々やっているこの仕事というのが、経営者として修業だと思っています。だから、会社は40までには2つ上場させていきたいですね。

丹下:なるほど。

清水:ひとつの業界だったら、頑張ったらまぐれでも上場できると思いますし、証券会社にノせられて上場した人もいると思うんですけど、経営手腕としてきちんと会社を公のものにできるという能力を身につけて、経営の最前線に立ちながら、そのノウハウを多くの人に伝えていって、アドバイザー業務などをすることで、自分を通じていろいろな人が成長していってほしいなと考えています。

丹下:わかりやすいですね。個人的にはものすごく達成しそうなニオイを感じます。御社のビジネスを始められた理由としては、もともと清水さんがセミナーが好きだったことから、こういう学びの場を作りたいという気持ちがあったんですか?

清水:正直言って、事業は何でもよかったんですよ。それまでは、健康食品のビジネスはどうかとか、自転車のレンタル事業はどうかとか、いろいろなことを考えていました。事業計画書も何枚も何枚も書いていました。その中で、自分は本を読むのが好きですし、セミナーに行くことも大好きでしたので、セミナーのポータル事業にしようと決めていきました。

丹下:なるほど。

清水:このモデルはセミナー主催者がセミナー情報をバンバン載せていってくれます。そして、そのセミナーを受講したい人がどんどん登録していきます。やる度にどんどんデータベースができていくんです。そうすると、受講生たちは自然とうちの会員になっていきます。言ってみれば自動的に見込み客がドンドンできるモデルなんですね。その見込み客に対して教材を販売していくわけです。

丹下:ものすごい効率的ですね。無駄がない。

清水:セミナー主催者にとって、自分たちのセミナーが盛り上がることが儲かる事につながるし、受講生にとっては勉強をすることで自己実現ができます。うちにとっても見込み客が増えていくので、ALLWINのシステムなんです。

丹下:なるほど。

清水:そういうビジネスを色々な分野で作っていきたいなと考えています。

丹下:経営者の鏡みたいな方ですね。

清水:準備期間長かったですからね。これはどのビジネスにも当てはまるんですが、助走期間が長いほど、成功する確率や伸び幅も高くなってくるらしいんですよ。助走期間に何度もつまづいているので、会社として大きくなってもその失敗の経験を活かせるんですね。

丹下:なるほど。本当に勉強になります。今回はありがとうございました。

清水:こちらこそありがとうございました。





 以前、とある方の紹介で清水さんと一緒に食事に行く予定でしたが、スケジュール調整がつかず、結局いけませんでした。清水さんは、覚えていらっしゃらなかったのですが、私にとっては会いたかった人。HPの写真からは元コンサルタントという事もあり、怖い人なんだろうなーと思っていましたが、実際にお会いすると別人でした。非常に謙虚で、笑顔が素敵な社長さんでした。しかも私と同じ年でした。こんなに親近感が持てるなんて、なかなか無いです。マラソンが趣味ということで、ホノルル・マラソンは毎年参加されているようですね。心身共に鍛えていらっしゃる清水さんの生き様に尊敬の念を抱きました。取材は、終始楽しく、穏やかに進みましたが、その穏やかさとは裏腹に、ビジネスモデルはしっかりとして、着実に上場への道を歩んでいらっしゃいました。私から、マーケティングとは何ですか?との質問に、「売れる為の仕組みづくりです」と答えて頂きました。さすがです。売れる為の仕組みづくり。売れるか、売れないかは時代の流れという概念ではなく、売れる為に設計して、開発して、そして実際に使っていく。本日も大変素晴らしい経営者に出会いました。